パークランド ケネディ暗殺、真実の4日間

ケネディ暗殺にまつわる映画まとめ

米国第35代大統領であるジョン・F・ケネディは、1963年11月22日、ダラスでのパレード中に暗殺されました。

多くの市民が見ている晴れやかなシーンの中で暗殺が行われたという、非常にショッキングな事件であることから、世界中の人々にとって印象深い記憶となりました

ただ、それだけでも非常に大きな事件なのですが、他にもこの事件がさらに有名になるきっかけとなることがありました。

それは、政府報告書の不合理さや目撃者の証言との矛盾、暗殺犯の主張と死、証拠物件を公開しない政府など、数多くの不自然なできごとがあったということです。

そして陰謀論を含む様々な議論が世界中で巻き起こり、現代においてもしばしば話題にあがります。

こういった背景から、ケネディ暗殺を題材とした映画が数多く制作されることになりました。

この記事では、ケネディ暗殺にまつわる映画をいくつか紹介していきます。

JFK

ダラスで大統領のジョン・F・ケネディが暗殺され、それからわずか2時間もかからないうちに、暗殺はオズワルドの単独犯行と発表されます。

そして、そのオズワルドも護送中に射殺されてしまいます。

その後発表された、政府の公式調査会であるウォーレン委員会の調査結果に、主人公である地方検事のジム・ギャリソンは疑念を抱きます。
そんなジムが、難しい難題に頭を抱えながら、資料を集めて推理をすすめ、事件を解明していくというドキュメンタリー調の社会ドラマです。

この作品の趣旨としては、政府によって公表された情報の矛盾点を、真っ向から指摘することで真相を明かそうとするところにあります。

この作品で描かれるのは、あくまでも様々ある推論の一つでしかありませんが、あらゆる可能性を精査して、やがて結論にたどり着いていく主人公の姿は見応えがあります。
そして、事件から丁度50年となる年に、タブーとされてきた題材にスポットを当てたオリバー・ストーン監督の強い情熱が感じられる作品でもあります。

ダラスの熱い日

ダラスで起こったケネディ暗殺事件について、単独犯として発表されたオズワルド。
しかし、それはアメリカ政府内部の陰謀よって単独犯に仕立て上げられたのではないかという仮説で進んでいく物語です。

実際の真実はどうなのかというよりは、仮に政府内部の陰謀であったとしたら、そこにはこのような物語があったのかもしれないという内容になっています。
しかし、その発想がまったく作り話だと否定できず、実際にそうなのではないかと思えてしまう根拠をきちんと含ませているところが、この作品に絶妙なリアリティを与えています。
また、実際に放送されていた当時の映像を使うなど、ドキュメンタリー風に描かれた作品です。

JFK:すべてが変わった日

JFK:すべてが変わった日は、ケネディ暗殺事件が起きた24時間を、様々な視点から考察していくドキュメンタリー映画です。
実際に当時のホワイトハウス専属のカメラマンが撮影した映像や写真を使い、それをもとに物語が構成されています。

ケネディ暗殺事件は、未だ解明されていない不可解な点から、真犯人や真相を暴くことを目的としている映画や文献などが多いでしょう。
しかし、この作品の見所はその点ではなく、当時絶大な人気があったケネディ大統領と、との妻ジャクリーンの人物像にスポットを当てているという点です。

彼らの身近な人物である、当時のSPや、スピーチを聞いていた人達の生の証言を集めて、大きな事件に巻き込まれることとなった彼らが、どのような人物だったのかをあらわにしていきます。

ジャック・ルビー

ジャック・ルビーは、ケネディ暗殺事件の単独犯とされたオズワルドを、護送中に射殺した人物です。
この映画は、そのルビーに焦点を当てた作品で、彼の半生や事件の謎について描かれています。

ルビーという人物も、この事件と同じく謎を多く残したまま、この世を去った人物です。
オズワルドの殺害動機などを証言したものの、その後も数多くの不可解な言動が見受けられています。

この映画では、彼の生い立ちや人物像をもとに、そして彼がオズワルド射殺に至るまでの背景を創作しています。
彼はなぜオズワルドを殺害することになったのか、そして彼の波乱万丈な半生、ケネディ大統領とマフィアの癒着など、彼を中心に渦巻く陰謀など、非常に面白い観点で作られた映画です。

ジャッキー ファーストレディ 最後の使命

24歳でケネディと結婚し、31歳でホワイトハウスに入り、34歳で未亡人となったジャッキーこと、大統領夫人ジャクリーン・ケネディの生き様を描いた映画作品です。

彼女は、最も有名なファーストレディでありながら、「ファッションアイコン」としても凄まじい人気を博していました。

ケネディ暗殺事件が起こる以前は、さほど注目を浴びていなかった彼女が、なぜここまでの人気や注目を得ることができたのか、そこに至るまでの彼女にスポットを当てています。
大きなショックや憤りのなか、愛する夫をただの過去の人にはさせないという強い意志で、ファーストレディとしての最後の使命を果たすまでの苦難は見ものです。

彼女がケネディと結婚してからの10年間を、徹底的にリサーチすることで作り上げることができた映画というだけあって、彼女の人物像を非常に豊かに描いています。

LBJ ケネディの意志を継いだ男

ケネディ暗殺事件により、副大統領から昇格して第36代大統領に就任することになったリンドン・ジョンソンにスポットを当てた映画作品です。
ケネディ暗殺は、ジョンソンの陰謀によって行われたのではないかと言われることもあるほど、ケネディ暗殺事件における一連の騒ぎの、まさに渦中にいた人物です。

この映画では、ケネディと争った大統領予備選から、志半ばで倒れることとなったケネディに代わり、ジョンソンが公民権運動を支持して成立させるまでの物語を描いています。 ジョンソンの屈辱の「過去」、そして大統領就任後の「現在」の苦難を上手く織り交ぜながら話が進行していきます。

ジョンソンは様々な屈辱を経て、思いがけず大統領に就任することになったものの、ロバート・F・ケネディ司法長官や、師弟関係にあったリチャード・ラッセル上院議員と争うことになります。

公民権運動をめぐり懸命に争い合う、ジョンソンの政治家としての日々を収めたヒット作品です。

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